Journal
猫と暮らす家の網戸えらび
— 破る・開ける・外す、3つの困りごとと対策

私たちはリノベーション会社で、動物の専門家でも、ここで紹介する製品の販売店でもありません。ただ、猫と暮らす家づくりを考えるなかで、網戸について調べたことをここにまとめました。製品の詳細は、各メーカーの最新情報もあわせてご確認ください。
猫と網戸の3つの困りごと
夏は窓を開けて風を通したい。でも猫がいると、網戸があっても安心できないことがあります。猫と網戸の困りごとは、大きく分けて3つあります。
① 破る
猫の爪は鋭く、一般的な網戸のネット(ポリプロピレン製)は、猫が爪を立てると簡単に穴が開いたり、破れたりすることがあります。爪とぎのように意図的にガリガリやる場合もあれば、外の鳥や虫に反応して飛びついたときに破ってしまう場合もあります。
② 開ける
猫は前足を器用に使って、スライド式の網戸を自分で開けてしまうことがあります。網戸を閉めていても、猫が引き戸のように横にスライドさせてすき間を作り、そこから外に出てしまいます。ドアノブを回せる猫もいるくらいなので、スライド式の網戸を開けることは猫にとってそれほど難しくないようです。
③ 外れる
猫が網戸に体当たりしたり、よじ登ろうとした拍子に、網戸の枠ごと外れてしまうことがあります。特に古い網戸や、枠の固定が緩んでいる網戸で起きやすく、枠ごと外れると大きな開口部ができるので、脱走のリスクが一気に高くなります。
困りごと別の対策
「破る」への対策 — ネットを変える
通常の網戸ネットをペット対応のものに張り替えるのが基本的な対策になります。ペット対応の網戸ネットには、大きく2つのタイプがあります。
樹脂コーティングタイプ(ペットネット / ペットディフェンス)
ポリエステル製の網に樹脂のコーティングを施した素材です。通常の網戸ネットより太い糸で織られていて、猫が爪を立てても破れにくくなっています。
LIXILは「ペットネット」という名称で、自社の網戸に対応した製品を出しています。LIXIL公式サイトによると、網を樹脂でコーティングして強度を上げており、爪で引っかいても破れにくく、網目がズレにくい構造とのことです。
通常の網戸より網が太いため、外の景色が少し見えにくくなったり、室内がやや暗く感じることがあります。ただし、猫が破って脱走するリスクを考えれば、十分にメリットのある選択肢と言えます。
ステンレス製
金属の網なので、猫の爪では破れません。耐久性が非常に高く、長期間使えます。以前は「ペットが破れない網戸」と言えばステンレス一択でしたが、樹脂コーティングタイプが登場してからは選択肢が広がりました。
ステンレス製は樹脂コーティングタイプより高価な傾向があり、また網にかたがついたりズレたりすると元に戻しにくいという面もあります。
「開ける」への対策 — ストッパーをつける
網戸ストッパーを取り付けることで、猫が網戸を横にスライドさせて開けるのを防げます。網戸の枠部分に取り付けるだけの簡単な製品で、特別な工具も必要ありません。
LIXILは網戸のオプション部品として「網戸ストッパー」を出しています。LIXIL公式サイトによると、引違い網戸の縦框(たてかまち)に取り付けて網戸の動きを制限する仕組みで、後付けで好みの高さに取り付けられるとのことです。
また、ホームセンターでも、窓用の補助ストッパーが手に入ります。まずは手軽なものから試してみるのも一つの方法です。
「外れる」への対策 — 枠の固定を確認する
網戸の枠がしっかり固定されているか確認します。多くの網戸には「外れ止め」という部品が付いていて、上枠のネジで調整できます。長年使っているうちにネジが緩んで外れ止めが効かなくなっていることがあるので、定期的に確認するのがよいでしょう。
それでも心配な場合は、網戸の枠自体を新しいものに交換する方法もあります。新しい網戸枠にはスプリング式の外れ止めが付いているものもあり、稼働中も網戸が外れにくい構造になっています。
賃貸の場合と持ち家の場合
賃貸でもできること
網戸ストッパーの取り付けは、退去時に簡単に外せるので賃貸でも問題ありません。網戸ネットの張り替えは、元のネットを保管しておいて退去時に戻せば原状回復できますが、管理会社や大家さんに事前に確認しておくのが安全です。
持ち家・リノベーションの場合
窓のリノベーションのタイミングで、最初からペット対応のネットを指定することができます。LIXILやYKK APの窓を新しく入れる際に「ペットネット」を選択すれば、後から張り替える手間がなくなります。
また、網戸だけでなく窓そのものを「猫が開けにくい構造の窓」にすることも、リノベーションなら可能になります。引き違い窓からすべり出し窓に変更する、内倒し窓にするなど、窓の種類を変えることで、猫が自分で開ける問題を根本的に解消する方法もあります。
網戸だけで完全に防げるわけではない
ペット対応の網戸に張り替えて、ストッパーをつけて、枠の固定を確認しても、それだけで猫の脱走を完全に防げるとは言い切れません。
猫はとても賢く、思いもよらない方法で外に出てしまうことがあります。網戸の対策に加えて、玄関や廊下に脱走防止扉を設置するなど、複数の対策を組み合わせることが大切と言われています。
脱走防止扉については、別の記事で詳しくまとめています。
私たちの考え方
Pono.House は、所沢のリノベーション会社です。
網戸の悩みは「破れたから張り替える」の繰り返しで終わりがちですが、リノベーションのタイミングなら、もう少し根本的な対策ができます。最初からペット対応のネットを選ぶ、窓の種類を猫が開けにくいものに変える、必要な場所に脱走防止扉を組み込む。こうした判断を設計の段階で考えておくと、あとから追加するより見た目も使い勝手もよくなることが多いです。
もちろん「今すぐなんとかしたい」という場合は、網戸ストッパーやペット対応ネットへの張り替えで十分に対策できます。まずは手軽な対策から始めて、リノベーションのタイミングが来たら窓まわりを全体的に見直す、という段階的な進め方もあります。
ちなみに、私たちも犬と暮らしています。ペットと暮らす家のことは、自分ごとでもあります。素材のこと、暮らしのこと、気軽にお話しください。
気になることがあれば、お気軽にどうぞ。